「若いころは.....。」

最近飲み会などに行くとよく「俺も若いころは...。」と聞く。
その後に続くのは昔の武勇伝というより、俺も昔はこういう思いをしたんだよ、みたいなことだ。

前回の日記でも書いたけど、前にいった飲み会で本当にいやな思いをした。
その俺にかなりいやな思いをさせた人間が言ったセリフが、「俺も若いころはそういうこといわれていたんだよ」といことだった。
確かにそうなのかもしれない。
しかし、だからといってそれをそのまま10年以上たって若手に同じ思いをさせてよいものか。言われた本人も当時はいやだったはずだ。

でも、人間の怖さがここにある。
平和な人生を歩んでいると時間とともに都合の悪いことから忘れていくのだ。いわゆる、エリート層(と勝手に思い込んでいる人たち)に特に多い。都合の悪いことからどんどん忘れていき、このために心の傷の痛みも忘れてしまうのだ。心の傷を受けたのは今の自分ではない、あのときの自分だ的な逃げの考えによって。これによって傷の痛みがわからなくなり、その結果として人の気持ちが全くわからなくなってしまうのだ。

俺にとっての生きるポリシーは、「危機感を持て」、「人の気持ちのわかる人間になれ」というこの二つだ。今回はこの2つ目について述べている。

俺はもし、歳をとったら若い人には同じ事はしない。俺はエリートなどではなく、心の痛みを忘れていないからだ。大きな心の傷を負った自分も今の自分と同じと知っているからだ。(この考え方の原点は、キリスト教の考えを導入した時に入ったものかもしれない)


どんなに偉い人間も自分の背中を見ることはできない。
俺自身も自分に対する戒めも必要なのかもしれないな。