引越+審査員

本当は英語で書く順番ですが、日本語で書かせてもらいます。

寒くなってきましたね。
今のところ、家族みんな風邪も引かずに元気です。

数ヶ月前、会社が空き社宅の入居応募を募り、私も娘が産まれて以来、部屋を手狭に感じていたため、そして何より家賃が高かったため、応募してみました。

結果、見事当選!
0歳、2歳の子どもの存在は大きいですね。
今まで住んでいたところよりも一部屋多い、2LDK+Sのマンション(借り上げ社宅)に引っ越すことができました。
ということで、先週引越しを無事終了し、今まで結婚以来住んでいたマンションを離れて、今は社宅に住んでいます。築11年ですが、きれいな分譲マンションです。
南向きで晴れていればこれからの季節、温かいでしょうね。
個人的には気に入っています。そして、人生初の電車通勤を始めました(今まで会社から徒歩もしくは自転車圏内でしたからねぇ)。



ところで、前回のブログ更新からもう一つイベントがありました。
それは、審査員をやったということです。
何の審査員かっていうと、私が大学院生の時に行った、ヴルカヌスプログラムというものです。
一言で言うと、EU諸国での語学留学+インターンを1年間というものです。

↓ヴルカヌスプログラムとは?
http://www.deljpn.ec.europa.eu/modules/programme/vulcanus/

去年くらいから、プログラムの審査員としてOB、OGを取り入れるようにしているみたいです。
興味はあったのですが、昨年まで仕事の関係でいつ海外に行くかわからない状態で、応募しなかったんです。

しかし、今年は少し余裕がでて、日本に居られそうだったため、応募し、審査員をやらせてもらうことになりました。

学生向けのプログラムのため、応募してきたのは、当然学生です。
審査した学生たちについて、色々興味深い所があったので書いてみたいと思います。
(あくまで私の主観です)




1.語学力
まず、外国語力というところでは....。
書類上のレベルは高かったですね。
TOEICでいうと、800を越えている人もざらにいました。
TOEFLはあまり受けていませんでしたね。

英語での面接の印象は、資格の試験の点数と全く異なっていました。
受け答えがちゃんとできないんですね。つまっちゃって。
私の英語の質問に正確に答えられたのは全体の1割くらいしかいませんでした。
しかも、それにこたえられた人が必ずしもTOEICが高いわけではありませんでした。

インターンで物事学ぼうという割には、最低限の条件である語学(英語に限り)、特に聞いて、理解して、話すという点において、レベルが低かったという印象はぬぐえません。
私もこのプログラムに参加していますが、同期は全員最低限の英語での意志疎通はできていました。

ボディーランゲージで何とかなるとかっていうのは、旅行とかの場合です。
違う国で研修生とはいえ働くというプログラムの意味を全くわかっていない感じがしました。
語学の上達に現地で時間を使うのは非常に非効率です。

できる限り現場に出て、多くの研修経験から、自分に、そして予算を割いて派遣してくれている日欧産業協力センターに何らかのフィードバックをするべきと思います。

申請者の準備不足を強く感じました。覚悟が足りないんですかねぇ...。




そして、これ以上の問題は、日本語力です。
日本語で受け答えがしっかりしている人も半分くらいしかおらず、英語では会話にならないので、日本語に切り替えて面接しても支離滅裂なことを言う人が本当に多かった。
自分の考えを正確に相手に伝えられないんですね。

質問に対しての回答ができないんです。
あれこれあれこれ、用意したようなセリフを長々述べるだけで。
質問者の意図を理解し、それに対して回答を用意し、わかりやすく返答をする。
これが、できないんですよ、びっくりするくらい。

もちろん、緊張とかもあったので考慮すべきかとは思いますが....。
それにしてもひどい人が多かったです。

論理性というのは本当に大切です。
私も、会社に入って最も苦労したのは、専門よりも論理性でした。

そういう意味では、私も人のことは言えないのかもしれませんけど....。






2.志望動機

これも、私の中では驚きの連続でした。

前述した日本語力とも関係するかもしれませんが、事前に提出した申請書類と食い違う事を言う人も多かったし、仮に書類と同じことを言ったとしても、少し掘り下げるだけで、回答に詰まってしまう。

上っ面のことしか考えておらず、考えが本当に浅い。

自分で本当に考えたのではなく、過去の応募者の情報や、新聞などの情報を書いてつなげているだけなのかもしれないです。

これに当てはまるのは全体の7割〜8割。

それに加えて、ヴルカヌスプログラムの根底にある存在意義さえわかっていない。

プログラムの根底には、将来日本とEUのかけ橋になる人材を輩出する、という概念があります。

みんな自分は、あれを学びたい、これをやりたい、と自分中心の意見。
自分は日欧産業協力センターに何をもたらすことができるかまで、全く考えていない。
これは、全体の9割以上ですね。

予算がでて、お金をもらって海外にいくわけで、
学生とはいえ、プログラムの意義くらいは理解しておいてもらいたいものです。





自己主張することも大切ですが、自分の置かれている状況を客観的に理解するということはそれ以上に大切です。
これは今会社での後輩や部下にも強く当てはまります。





色々「ダメだし」を書いてしまいましたが、期待の裏返しでもあります。
何もしないで学生生活おえてしまう人が大多数のなか、一年間という期間、何かに挑戦しようとしているわけですから。

今回の審査で合格した学生のみんなが、大きく成長して帰国し、将来日本を背負ったりするようになってくれたら、これ以上嬉しいことはないです。



私も頑張らなくてはですね。